DESIGNER TELLS THE STORY OF ...
BUTTON _01
Ohalというブランドは素材だけでなく付属にもかなり拘ってるのですが、そのうちの一つが三角形のボタンです。
本貝タカセと貝調ポリの2パターン。
話せば長くなりウザがられてしまうので展示会ではピック型ボタンと説明してましたが、実はルーロートライアングルという三角形なのです。
写真をみるとわかりますが正円を3つ重ねてできる丸みを帯びた三角形ことです。
円と同じ回転をするのですが、Panasonicのロボット掃除機が三角形でも成り立つのはルーロートライアングルだからです。詳しくはWikipediaか何かで。
BUTTON _02
それをボタンにするのは思ったよりハードでした。
イラレで図を書いてクロップオザキさんに投げたのですが、丸いボタンと違って三角形だと削り出しじゃないとできないというお返事、、、。
削り出しでも可能な丸みや段差やロゴの位置を何度も修正してやっと完成しました。
無理を言ってやってくれたクロップさんに感謝です!
ZIPPER
最高のジップアップパーカーの話。
Ohalを始めるにあたり最初に考え始めたアイテムです。
ファスナーについて。
スライダーのカッコ良さからririやLampoも考えましたが
最終的にYKKエクセラにして
オリジナルのスライダーを作ることにしました。
ブランドアイコンであるピック型の穴をあけ、
その上に五線譜。
イラレで設計図を細かく書いて印刷して
ヨシと思ってYKKへ提出。
3D CADで上がってきたらとても不恰好、、、。
再度修正してダメでまた修正してやっと形が完成!
その後エクセラのムシに合わせて
ポリッシュ加工で高級感を出しました。
それを2つ使った逆開タイプ。
丈が気持ち長めなので下からも開くように。
DETAILS
袖ディテール。
リブは凹凸で五線譜ラインを表現するため
わざわざ身ごろと同じ糸で編み立てました。
左袖リブ上にはOhalと分かるよう
小さなピック型の刺繍を入れました。
FABLICS & SEWING
生地は、超長綿スビンコットンで作った
30/2x20/1x10/2の光沢感のあるハードな裏毛。
黒、ネイビー、杢グレーの3色展開ですが、
この杢グレーは拘りました。
業界では粗挽き杢と呼ばれていますが、
それをスビンコットンで作るなんて
普通やらないことなんです。
この粗挽き杢が大好きで、
今後もブランドの顔として登場する予定です。
やっと材料が揃ったので、今度はパターンです。
少し長めの丈やアゴ下までのジップアップ等
いろいろありますが、特に拘ったのが前振り2枚袖。
ピアノが弾きやすい、ギターが弾きやすい、
運転がしやすい、パソコンがやりやすい、
そんな意味を込めた前振りです。
ピアニストパーカーと呼んでます。
縫製は基本フラットシーマで
縫い代の出っ張りを無くしてます。
2枚袖なので通常の袖のように身ごろと一気に縫えず、
袖を作ってから袖グリに付けます。
それをフラットシーマミシンで、、、。
関わった人みんなに呆れられましたが、
こんだけ妥協せず拘りぬいたので、
かなりの自信作になりました!